
『葬送のフリーレン』の漫画14巻は、オリジナル書き下ろし小説がついた特装版があります。
この特装版についている小説のタイトルは、「空に花を咲かせる魔法」。
なんともワクワクするタイトルですね(^^)
今回はこの特装版についているオリジナル小説の簡単なあらすじや、感想についてまとめていきます。
ネタバレが含まれますので、未読の方はご注意ください。
「空に花を咲かせる魔法」のあらすじネタバレ・感想
2匹の竜に囲まれ、ピンチに陥るヒンメル一行。
こんな状況に陥ったのは、フリーレンが竜の巣にある魔導書を取ろうとしたからです。
その魔導書に書かれていた魔法は「天井のクモの巣を取る魔法」。
アイゼンは「杖で直接取ればいいだろ」と文句を言い、ハイターは相変わらず二日酔いで戦力外。
やいのやいのと言い合うメンバーをヒンメルがなだめ、一行は竜に立ち向かい・・・。
ヒンメルの死から29年後。
フリーレンたちは北側諸国のとある村へと来ていました。
食事をすませたフリーレンたちが外へ出ると、何やら騒がしい様子。
近くにいたおばあさんに何があるのか尋ねると、お祭りがあるとのこと。
昔は魔物が多かったこの地域も最近では平和になり、この平和が続くようにと10年ほど前からまつりをするようになったのでした。
そこでふとフリーレンは、以前この村に立ち寄ったときのことを思い出します。
そのときフリーレンは腕の立つ魔法使いと出会っていました。
竜に苦戦していたヒンメルたちを助けてくれたのは、その村の英雄と呼ばれている魔法使いでした。
彼はずっと派手な攻撃魔法を得意としていましたが、逆にそれしか使えず、平和な時代になったら自分は用済みだと考えていました。
戦うために研鑽した魔法がなんの意味を持たなくなったら虚しくないか?
そう問われたフリーレンは、あっさりと「虚しくなんかない」と答えます。
求めた答えが得られなかった男は落胆しますが、当時のフリーレンには彼の悩みなどどうでもいいことでした。
しかし、そこでヒンメルが魔法使いに言います。
「無駄にはならない」と。
長い時間をかけて培ってきたものは、決して無駄にはならない。
ヒンメルはそう言って魔法使いを励ましました。
夜になり、祭りの会場に出向いたフリーレンたち。
大勢の村人たちが川の向こうに意識を向けていることに気づきます。
昼間出会ったおばあさんが「そろそろ始まる」と言ったとき、川の向こうで魔法による花火が打ち上がりました。
フリーレンはその魔法にどこか見覚えがあると感じます。
するとおばあさんが、あの花火は代々この村を守ってくれた一族の魔法だと教えてくれました。
そこでフリーレンは、この花火が以前出会った魔法使いの魔法であると悟ります。
「無駄にはならない」というヒンメルの言葉を思い出しながら微笑んでいると、おばあさんがフリーレンの顔をまじまじ見つめ、「どこかで見たことがある」と呟きました。
そして、「ああ」と気づきます。
この村に勇者とともにやってきた魔法使い、フリーレンであると。
【葬送のフリーレン】14巻(最新刊)のあらすじネタバレ・感想 - 漫画好きmamaのつぶやき
感想
ヒンメルが小説でもヒンメルでもうかっこいいんですヒンメル!
以前発売された葬送のフリーレンの小説〜前奏〜でも思いましたが、八目迷さんは本当にフリーレンの世界を描くのが上手ですね。
戦闘シーンはさらりと流し、人の内面を深く描く。
なんだろう、めちゃめちゃ感動するわけではないんですが、じんわりと感動が広がっていくんですよね。
そして、勇者一行とか現在のフリーレン一行のほんわかエピソードもまた上手。
キャラたちが生き生きと動いている様子がすぐに想像できて、くすりと笑ってしまいます。
漫画にしたらたぶん1話分くらいの短いお話。
だけど満足感はすごかったです。
最後のページが異世界風になってるのもまた素敵♪

何より、原作にはないヒンメルたちの冒険がまたひとつ知れて嬉しかったですね〜。
まだ読んでいない方は、ぜひ特装版を手にとってみてください。