今週のお題「名作」
ということで、はてなブログでは毎週お題を提出しています。
いつもは参加したことがなかったのですが、今週のお題は「名作」ということで、「これは書かねば!」とあわてて書いているところです。
私の中の名作は、やっぱり「葬送のフリーレン」。
アニメが大ヒットしてしまったので流行りに乗っかってるだけみたいな感じになっちゃいますが、アニメになる前から大好きだったんです。
葬送のフリーレンは独特な雰囲気の漫画なので、あわない人にはとことんあわないと思います。
しかし、読めば読むほど癖になる、なんとも奥深い漫画です。
そこで、今回は私が個人的に感じる葬送のフリーレンの面白さや、魅力について紹介します。
葬送のフリーレンの面白い魅力
面白い魅力①勇者一行の後日譚という設定
葬送のフリーレンの何が面白いって、やっぱり物語が「勇者一行が魔王を倒した後」から始まるところですよね。
普通は、魔王を倒すことを目的として話が進み、ラスボスとの戦いで盛り上がって物語は幕を閉じます。
しかし、葬送のフリーレンはその一番盛り上がる場所をすっ飛ばし、勇者一行がパーティーを解散するところから始まります。
さらに第1話で50年という月日が経ち、勇者はあっさりと物語から退場します。
え!?勇者死んじゃうの!?という感じで、とても斬新です。
ここからどう物語が進むのか、先の読めない展開が面白いです。
面白い魅力②フリーレンの変化
主人公のフリーレンは、1000年以上生きているエルフです。
人間より感情が希薄で、恋愛感情や生殖本能もほとんどありません。
フリーレンは勇者ヒンメルたちと10年もの時を過ごしますが、フリーレンにとって10年は一瞬のことでした。
そのため、特に仲間たちのことを深く知ろうとせず、魔王を倒した後はあっさりと別れます。
ところが、ヒンメルの死を目の当たりにしたことで、どうしてもっと彼のことを知ろうとしなかったのかと後悔するのです。
その後、フリーレンは人間を知るための旅に出て、さまざまな人たちと出会います。
フリーレンは弟子のフェルンやかつての仲間アイゼンの弟子であるシュタルクと旅をするようになり、徐々に感情が豊かになっていきます。
漫画では物語が進むにつれ、フリーレンの表情が柔らかく変化します。
フリーレンが徐々に人間を理解するようになっていく過程も、葬送のフリーレンの大きな魅力のひとつです。
面白い魅力③回想シーン
かつてフリーレンと一緒に旅をした仲間のうち、ヒンメルとハイターはすでにこの世を去りました。
ドワーフのアイゼンだけはまだ生きていますが、戦士は引退して故郷の村で静かに暮らしています。
そのため、彼らが本編に登場するのは、物語の序盤だけです。
しかし、ヒンメルたち勇者一行は、フリーレンの回想シーンでたびたび登場します。
フリーレンはヒンメルたちとの旅路を辿る中で彼らとの思い出を振り返り、改めて彼らを知っていきます。
漫画を手に取っている読者も、フリーレンの目線で少しずつ勇者一行のことを理解していくことができます。
そして、本編には出ていないはずの勇者一行のことを、どんどん好きになっていくのです。
ヒンメルたちのくだらない旅のひとコマは、本編に負けない面白さがあります。
面白い魅力④たくさんの魔法
葬送のフリーレンは主人公のフリーレンが魔法使いであるため、実にたくさんの魔法が出てきます。
他のファンタジー漫画のような攻撃魔法だけでなく、「赤りんごを青りんごに変える魔法」だの「服が透けて見える魔法」だの、わけのわからないくだらない魔法が盛りだくさんです。
攻撃魔法も種類が本当にさまざまで、次はどんな魔法が出てくるんだろうとワクワクします。
面白い魅力⑤多くの名言
葬送のフリーレンには、本当に多くの名言が登場します。
何なら全部名言では?というくらい、セリフが胸に刺さります。
個人的にはヒンメルが名言マシーンだと思ってますが(ほぼ名言)、ヒンメルのセリフ以外にも胸にぐっとくる言葉はいくつもあります。
面白い魅力⑥ヒンメルの秘めた恋心
葬送のフリーレンは直接的な描写が少なく、セリフやわずかな表情の変化などから登場人物の気持ちが伝わってくることが多いです。
ヒンメルは物語開始当初からフリーレンを大事に思っていましたが、それが仲間意識なのか恋心なのかははっきりしませんでした。
しかし、物語が進むにつれて、フリーレンのことを本当に愛していたことが明らかになります。
ヒンメルの本当の気持ちがわかってから漫画の1話目に戻ると、ヒンメルの切ない恋心に胸が苦しくなります。
面白い魅力⑦ギャグパート
葬送のフリーレンには、ちょいちょいとギャグシーンが挟まれます。
大笑いするようなギャグシーンではないんですが、思わず笑ってしまうシーンがそこかしこに。
このギャグシーンがあることで、良い緩急がついていると思います。
葬送のフリーレンが「つまらない」といわれる理由
個人的にかなりの名作だと思っている葬送のフリーレンですが、もちろん人によってはつまらないと感じることもあるでしょう。
では、葬送のフリーレンのどのあたりが「つまらない」といわれてしまうのか、その理由を見てみましょう。
理由①動きが単調
葬送のフリーレンは、繊細なイラストが特徴的な漫画です。
バトル漫画のように派手なシーンは少なく、淡々と物語が進んでいきます。
セリフがなくまるでアルバムのように絵だけが続くシーンもあり、動きの少ない絵に飽きてしまう人もいるようです。
また、バトルシーンも短く、魔物との戦いが1コマで終わることもあります。
派手な絵や迫力のあるバトルシーンが好きな人にとっては、葬送のフリーレンはつまらないと感じるでしょう。
ただ、アニメはバトルシーンがかなり盛られているため、漫画はつまらなくてもアニメなら面白いと感じることもあるかもしれません。
理由②登場人物の感情が薄い
葬送のフリーレンの登場人物は、フリーレンを始めとして感情の起伏が少ないキャラが多いです。
フリーレンの仲間であるシュタルクは感情豊かですが、弟子であるフェルンは師匠のフリーレンに負けず劣らず淡々としています。
他のキャラや魔族たちでさえ激情的なキャラは少なく、あまりにも淡白なキャラたちに「つまらない」と感じてしまうようです。
理由③ストーリーが盛り上がらない
葬送のフリーレンは、基本的にフリーレンの旅を軸に描かれた漫画です。
一応魔族たちとの戦いなどもありますが、主軸は「エルフと人間の交流」となっています。
そのため、盛り上がりに欠けるという感想を抱く人もいます。
静かな雰囲気や緩やかな日常の漫画を好む人は良いですが、派手に盛り上がる漫画が好きな人にはあわないかもしれません。
それでもやっぱり「葬送のフリーレン」は名作だと思う!
人によって好みが分かれる葬送のフリーレンですが、個人的にはここ数年の中で最もハマった漫画です。
アニメがかなり流行ったので「名前だけは知っている」という人も多いとは思いますが、漫画を読んだことがない人はぜひ一度目を通してみてほしいです。
また、アニメと原作では雰囲気がかなり異なるので、アニメ派だという人も一度漫画を読んでみてください。
最初は「いまいち」と思っても、何回か読むうちにハマることもあります。(私がそうでした)
アニメのおかげで人気作品となった葬送のフリーレンですが、原作ファンも増えてくれると嬉しいです。